はじめに:駐在者が最初にぶつかる「クレカの壁」
アメリカに駐在して最初に困るのが「クレジットカードが作れない」問題。
日本では普通に使っていたクレカも、アメリカではクレヒス(信用履歴)ゼロ=信用なしとみなされ、審査に通らないことが多々あります。
この記事では、筆者が実際にANA CARD U.S.A.を発行した体験をもとに、SSNなしでも作れるカードの種類、家族カードの注意点、そしてジョイントカードという裏技まで、駐在者向けにわかりやすく解説します。
クレヒス0でも作れるカードとは?
SSNなしで取得可能なカードの比較
| カード名 | 発行元 | 特徴 | 日本語対応 |
|---|
| ANA CARD U.S.A. | FNBO | 渡米前申請可・Mastercard | あり |
| JAL USA CARD | FNBO | SSN不要・Mastercard | あり |
| セキュアカード | 各社 | デポジット型・信用構築向け | なし |
セキュアカード(Secured Credit Card)
- 自分で保証金($200〜$500)を預けて発行するカード
- 利用実績がクレヒスとして積み上がる
- SSNが必要な場合が多いが、ITINでも申請可能なケースあり
SSNなしでも申請できるカード
| カード名 | 特徴 |
|---|
| ANA CARD U.S.A. | 駐在者向け。渡米前から申請可能。SSN不要。日本語対応あり |
| JAL USA CARD | 同様にSSN不要。日本語サポートあり。Mastercardで使いやすい |
どちらもFNBO(First National Bank of Omaha)が発行元。
日本語対応があるので、英語に不安がある方でも安心です。
筆者がANA CARD U.S.A.を発行した理由
- 渡米前に申請できる(90日前から可能)
- コストコなどで使えるMastercardブランド
- クレヒス構築の第一歩として最適
- 日本語サポートがあり、申請もスムーズ
家族カードの落とし穴
駐在者の多くが「夫が本会員、配偶者が家族カード」という形でカードを持ちますが、ここに大きな注意点があります。
- 家族カード(Authorized User)は、配偶者のクレジットスコアを育てない
- しかも、家族カードでも「1枚発行」としてカウントされるため、Chase 5/24ルールに引っかかる可能性あり(※次回詳しく解説)
つまり、配偶者が家族カードだけで生活していると、いつまで経っても自分名義のクレカが作れないという事態に。
裏技:ジョイントカードで信用履歴を共有する方法
ジョイントアカウントとは?
- 夫婦で同じクレジットカードを共同名義で持つ方法
- 配偶者がSSN取得後に申請可能
- 支払い責任を共有する代わりに、信用履歴も共有される
メリット
- 夫がカードを取得したタイミングからの履歴が配偶者にも反映される
- 配偶者のクレジットスコアが一気に上がる可能性あり
- 6ヶ月待たずに、高スコアでクレカ申請が通る可能性も
駐在者のよくあるクレカ取得パターン
- 日本でANA/JALカードを発行(SSN不要)
- 渡米後、6ヶ月間はクレヒスを育てる(家賃・公共料金・セキュアカードなど)
- クレヒスが安定したら、初めてのアメリカ発行クレカに挑戦
応用パターン:妻が遅れて渡米する場合
- 配偶者が3〜6ヶ月遅れて渡米するケースでは、夫が育てたクレヒスを活用するチャンス
- 渡米後すぐにSSNを取得 → 家族カードではなくジョイントカードに切り替える
- その瞬間、夫が6ヶ月かけて育てた信用履歴が妻にも共有される
- 結果として、配偶者がいきなりクレカ申請して通る可能性がぐっと上がる
まとめ
駐在者にとって、クレジットカードは「生活のインフラ」であり、「信用構築の武器」。 家族カードの落とし穴やジョイントカードの裏技を知っておくだけで、数ヶ月〜数年の差がつくこともあります。
次回は、Chase 5/24ルールとクレカ発行戦略について詳しく解説します!
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海外生活をもっと快適に。アメリカ駐在員の目線で、渡米前の準備から渡米後の暮らしまで、得するクレカ戦略、英語学習のコツ、生活の不安を減らす工夫を実体験ベースで発信しています。これから渡米する方にも、すでに駐在中の方にも役立つ情報が満載です。