アメリカで病院にかかるのは、日本とはまったく違う仕組み。初めての受診では戸惑うことも多いですが、流れを知っておくだけで安心感がぐっと増します。この記事では、アメリカ生活で実際に体験した「病院のかかり方」を、仕組みの違いから具体的な受診ステップまで詳しく解説します。
アメリカの医療機関の種類と仕組み
1. Primary Care(かかりつけ医)
まずは「Primary Care Physician(PCP)」と呼ばれるかかりつけ医をみつけるのが基本。
風邪や体調不良などの一般的な症状はここで診てもらいます。
専門医にかかりたい場合も、まずはPCPからの紹介が必要です。
2. Urgent Care(急な体調不良・軽度のケガ)
予約なしで行けるクリニック。
夜間や週末も営業していることが多く、風邪・発熱・軽いケガなどに対応。
保険が使える場合も多いですが、事前確認が必要です。
プライマリーケアは予約が1週間後になるここも多く、子供の定期健診や急ぎでない内容がメインです。
高熱や急な症状など、「すぐに先生にみてもらいたい」という場合はだいたいUrgent Careに行っています。
3. Emergency Room(救急)
命に関わる緊急事態(胸痛、呼吸困難、大きなケガなど)はERへ。費用が高額になることが多いため、緊急性がない場合は避けるのがベター。
アメリカの医療保険制度の基本
アメリカでは医療費が高額なため、保険加入は必須。会社から提供される保険(例:UnitedHealthcare、Cignaなど)やMarketplace経由の個人保険があります。
ポイント:
- 自分の保険が「どの病院・医師に対応しているか」を事前に確認
- 保険のネットワーク外だと、全額自己負担になることも
病院受診の流れ(初診〜診察終了まで)
1. 予約
- 多くの病院はネット予約が可能(まずは病院の公式サイトをチェック)
- 専門医紹介の場合は電話予約のみのケースもあり
2. 保険の確認
- 予約前に「自分の保険が使える病院か」を必ずチェック
- 保険証の番号やプラン名で確認可能
3. 事前チェックイン
- テキストやメールで問診票・同意書が送られてくることも
- 事前にWebで運転免許証・保険証のアップロードしておくと当日の受付がスムーズ
4. 当日の受付
- 受付では「Last Name, First Name, Date of Birth」で本人確認
- 書類を渡され、待合室で名前を呼ばれるまで待機
5. 通訳の申し出
- 名前を呼ばれて診察室へ向かいます、日本語通訳を希望する場合は、このタイミングで申し出ればOK
- 多くの病院で無料で対応してくれます
6. 看護師による予診
7. 医師の診察
- 医師が来て診察・処置を行う
- 必要に応じて検査や処方箋の指示が出る
8. 診察終了後
- 基本的に受付に寄らずそのまま帰宅(保険で処理されるため)
- 支払いが必要な場合はその場で案内、または後日請求
処方箋の受け取り方
- 病院で「どの薬局で受け取りたいか」を聞かれる
- 自宅近くの薬局(CVS、Walgreensなど)を指定すれば、病院から直接処方箋が送られる
- 薬局から「準備完了」の通知(電話やSMS)が届いたら取りに行くだけ
- 保険対象の薬は無料、対象外ならその場で支払い
まとめ:事前準備と流れを知れば安心
アメリカの病院は、日本と比べて手続きが多く感じるかもしれません。でも、事前に流れを知っておけば、スムーズに受診できます。特に「保険の確認」「通訳の申し出」「処方箋の受け取り方」は、慣れるととても便利です。
この記事が、アメリカ生活での医療不安を少しでも減らす助けになれば嬉しいです。
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