海外生活

テキサスでの芝刈り事情|暑さと広さと、そして時間との戦い

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テキサスに住んでいると、芝刈りは“やってもやらなくてもいい”というレベルの話ではありません。むしろ、やらなければ注意される、そんな義務に近い存在です。特に夏場は、芝が驚くほどのスピードで伸びていきます。週に一度は刈らないと、あっという間にジャングルのようになってしまい、見た目も悪く、近隣からの視線も気になります。

実際、私の住む地域では、芝の手入れが行き届いていないと自治体から警告が来ることもあります。最初は「そんなに厳しいの?」と驚きましたが、住民同士の景観意識が高く、地域全体で美観を保とうという文化が根付いているようです。

初めての芝刈りは、想像以上に過酷だった

渡米して間もない頃、私は芝刈り機を購入し、自分でやってみることにしました。日本では庭の手入れといえば、せいぜい雑草抜きや鉢植えの水やり程度。芝刈りなんて、映画の中のアメリカ人がやっているイメージしかありませんでした。

ところが、実際にやってみるとその大変さに驚愕。まず、テキサスの夏の暑さが容赦なく体力を奪います。朝早くに始めても、すぐに汗だく。しかも、我が家の庭はフロントヤードとバックヤードを合わせるとかなり広く、慣れないうちはバックヤードだけで30分以上かかっていました。

芝刈り機の操作も簡単ではなく、地面の凹凸に引っかかったり、芝の密度によって刈り残しが出たりと、思った以上にテクニックが必要です。何より、貴重な週末の時間がどんどん削られていくことに、次第にストレスを感じるようになりました。

外注という選択|時間と体力をお金で買う

そんな中、私は芝刈りを外注することを決意しました。利用しているのは「LawnGuru」というサービス。アプリで簡単に予約でき、毎週決まった曜日にスタッフが来て、黙々と芝を刈ってくれます。料金は1回あたり約35ドル。月にすると140ドル前後の出費になりますが、家族との時間や自分の体力を守るための投資だと割り切っています。

今では、芝刈りの日になると、何も言わなくても業者が来て、静かに作業をして帰っていきます。まるで“芝の妖精”のように、気づけば庭がきれいになっている。そんな感覚です。

気になる点もあるけれど、許容範囲

ただ、ひとつだけ気になる点があります。それは、刈った芝がそのまま庭に残されていること。もちろん、ある程度は回収してくれているようですが、細かい芝が地面に残っていて、風で舞ったり、靴にくっついたりすることもあります。

日本の感覚だと「最後まできれいにしてほしい」と思うかもしれませんが、アメリカではこの程度なら許容範囲のようです。私も今では「まあ、こんなもんか」と割り切って、あまり気にしないようにしています。

芝刈りは“暮らしの一部”として受け入れる

芝刈りは、テキサスで暮らす上で避けて通れない“生活の一部”です。最初は戸惑いもありましたが、今では外注という選択を通じて、自分の時間と家族とのゆとりを守る方法を見つけることができました。

もし、これからテキサスに移住する方がいたら、芝刈りの現実はぜひ知っておいてほしいと思います。自分でやるか、外注するかは人それぞれですが、どちらにしても「芝は勝手に整ってくれない」ということだけは確かです。

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アルマジロ夫婦
アルマジロ夫婦
2024年からアメリカに駐在しています。 アメリカで暮らす日本人の方々に向けて、生活の不安を少しでも減らし、安心して暮らせるような情報を発信しています。
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